目黒に3つのコワーキングスペースがニューオープン 。目黒の『 働く 』はどう変わる?

少し前まで、仕事する場所と言えばオフィスでした。

しかし、新型コロナウイルスの影響にも押されて日本中で「テレワーク」が広がり、「働く」を取り巻く環境が大きく変わってきています。

そんな中で、これまであまりコワーキングスペースがなかった目黒に、2021年から2022年にかけて、新たに3つのコワーキングスペースが誕生しました。

一気に3か所も誕生するなんて、これはただ事ではないかも……!?

目黒の「働く」がどんな風になっていくのか、3つのコワーキングスペースを紹介します。

東口ロータリーの目の前!りそな銀行が1Fに入っているビルの8F「SENQ目黒」

まずご紹介するのはこちら。目黒駅東口ロータリーを渡ってすぐのところにあるりそな銀行さんが1階に入っているビル(目黒センタービル)の8階にある、SENQ目黒です。

中を見学させていただきました。

オープンエリア

入るとまず、広いオープンスペースが。
まるでカフェのような雰囲気のこのエリアでは、好きな席で仕事ができるのはもちろんのこと、右側には食事ができるテーブルもあります。
このテーブルではランチミーティングなども可能です。

左奥に進むと、少し雰囲気が変わります。

ミドル集中エリア

こちらは「集中エリア」。
黙々と集中して作業するためのスペースなので、飲食、通話、おしゃべりは禁止です。
周りの集中している雰囲気に釣られて自分も集中できそう……。

ミーティングブース

他にも、4名程度で打ち合わせができるミーティングブースや、10名まで入る大きなモニター付きの会議室、そしてオンライン会議に使えるワークブースも揃っています。

ワークブース

とにかく、コワーキングスペースとして必要な設備が全て揃っています。す、すごい……。
こんな素晴らしいコワーキングスペースがどうして目黒にうまれたのでしょうか?
SENQ目黒を運営する中央日本土地建物株式会社の山城亜希子さんにお話を伺いました。

中央日本土地建物株式会社 事業統括部イノベーション開発室副長の山城亜希子さん
目黒駅前新聞

こんなに素晴らしい設備が揃ったコワーキングスペースを目黒に作っていただきありがとうございます!

山城さん

本施設名SENQ(センク)は、「先駆」に由来し、時代の先駆けとなるイノベーターを応援するシェアオフィスです。入居者同士の交流や協業が生まれる施設を目指しています。

目黒駅前新聞

SENQさんはこれまで、京橋、青山、霞が関、六本木と5か所で拠点展開されていましたが今回どうして目黒を選ばれたのでしょうか……?

山城さん

私どもがこれまで展開してきた拠点は、どちらかというと「オフィス街」が中心でした。新型コロナウイルスでテレワーク需要が増えたということもあり、「職」と「住」両方の機能を持つ街で、自宅でも会社でもないサードプレイスとしてのコワーキングスペースを展開できればという想いから、目黒を選びました。

目黒駅前新聞

確かに目黒はオフィス街でありながら住宅街でもあります!

山城さん

住宅街に近い拠点ということで、「暮らしながら働く」をコンセプトとして、自宅にいるようなリラックスした雰囲気の中でお仕事していただける空間づくりを大切にしています。

目黒駅前新聞

確かに! たくさんの緑に囲まれていたり大きな窓があったりと、まるでリビングのような空間ですね。うちのリビングはこんなに素敵空間ではありませんが(笑)

山城さん

SENQは拠点ごと設定しているコンセプトによって全く違う空間設計になっています。このように緑をたくさん使うのは目黒が初めてだったので、気に入っていただけてとても嬉しいです。

目黒駅前新聞

他にも特徴はありますか?

山城さん

実は、今見ていただいたのは「ラウンジ」の部分のみで、これ以外にも「ソロブース」と「ルーム」を用意しています。

目黒駅前新聞

えっ、まだあるのですか!?

山城さん

はい。「ソロブース」は完全に個室となっている一名用のお部屋となります。してお使いいただけます。

ソロブース
目黒駅前新聞

すごい! 完全個室ですね!

山城さん

「ルーム」は、最大7名まで利用いただける個室をご利用いただけます。また、法人登記や住所の利用も無料です。

ルーム(7名定員)
目黒駅前新聞

個室も使えて、先ほどもラウンジエリアも使えるのでしょうか?

山城さん

はい。「ソロブース」「ルーム」の会員様は、個室は24時間365日、ラウンジは営業時間中は自由にご利用頂けます。

目黒駅前新聞

24時間! それはスゴイ!

山城さん

コワーキング会員様は、平日の9:00~22:00の間、ご利用いただけます。他にもドロップイン利用も可能ですので、用途に合わせてお使いいただければと思います。
ラウンジには、レセプションがセレクトしたお菓子等もご用意しています(一部無料)。

種類月額利用料
コワーキング22,000円(税込)/名
ブース1名用:82,500円(税込)
ルーム2名用:132,000円~
4~5名用:応相談
6名用:応相談
7名用:応相談
ドロップインラウンジ利用:550円/時(税込)
一人用個室利用:1,100円/時(税込)
*この他に、入会金や保証金などが必要となります。詳しくはこちらをご覧ください。
目黒駅前新聞

山城さん、ありがとうございました!

目黒駅前郵便局の二軒隣の5&6階「BIZcomfort目黒」

続いてお伺いしたのは、目黒駅東口から徒歩4分、目黒駅前郵便局の2軒手前にあるBIZcomfort目黒です。

こちらを見学してびっくりしました。

なんと、全席半個室! 完全にソロワークに特化したコワーキングスペースなのです!

窓に面したブースもあれば、

ドアがついていてほぼ「個室」になるブースもあります。

先ほどご紹介したSENQ目黒さんとは打って変わって、とにかく「ソロワーク」に特化したコワーキングスペースです。
これはこれで、スゴイ!
なぜソロワーク特化型コワーキングスペースを目黒に作られたのか、BIZcomfort目黒を運営する株式会社WOOCの國吉あゆみさんと紅野千尋さんにお話を伺いました。

株式会社WOOCの紅野千尋さん(左)と國吉あゆみさん(右)
目黒駅前新聞

BIZcomfort目黒さんは、完全にソロワークに特化しているのですね!

國吉さん&紅野さん

はい、そうなんです。当社が運営するBIZcomfortは全国に100拠点以上あり、拠点ごとに形態が異なります。複数人で座れる大きなデスクのあるブースやミーティングルームを設けている拠点もありますが、こちらの目黒店は全て「半個室」のソロワーク型コワーキングスペースとなっています。

目黒駅前新聞

どうして目黒店はこのような形態になったのでしょうか?

國吉さん&紅野さん

住宅地として好まれる都内でも有数の人気エリアである目黒はマンションも多く、住まれている方も多いと思うのですが、目黒のような都心に住まれている方はテレワークする際にリビングでお仕事される方が多いという印象がありました。

目黒駅前新聞

確かに……。目黒で仕事用の個室を持つ、というのはなかなか難しいかもしれません。

國吉さん&紅野さん

そのような方に、ご自宅の近くで自分の書斎のように使っていただけたらという想いで、一人の空間になれるコワーキングスペースをご用意しました。

目黒駅前新聞

自宅では仕事するスペースを確保できなかったり、気が散って集中力が続かなかったりしますもんね。と言ってカフェだとセキュリティが気になるし。

國吉さん&紅野さん

はい。そのような方に、ぜひご利用いただければと思っています。

目黒駅前新聞

どのような方が利用されていますか?

國吉さん&紅野さん

フリーランスや自営業の方もいらっしゃれば、会社員の方でテレワークのために利用される方もいらっしゃいますね。また、副業のために利用されたり、資格取得のための自習室として利用される方もいらっしゃいます。

目黒駅前新聞

いろんな方がいらっしゃるのですね!

國吉さん&紅野さん

24時間365日いつでもご利用いただけますので、様々な用途の方にご利用いただいています。

目黒駅前新聞

全てソロワークに特化した半個室ですが、WEB会議や通話はできるのでしょうか?

國吉さん&紅野さん

5階には静かに作業ができる「ワークブース」ですが、6階はWEB会議可能な「カフェブース」となっていますので、用途に合わせてご利用いただければと思います。

目黒駅前新聞

がっつり集中したいときは5階、会議の予定があるときは6階と言う風に使い分けられるのですね!

國吉さん&紅野さん

収音パネルを設置したテレフォンブースも用意していますので、WEB会議にはこちらもおすすめです。

テレフォンブース
目黒駅前新聞

おお! これはいいですね!
自分の話し声が迷惑になるんじゃないかと気になっちゃうので、このブースなら安心です。

國吉さん&紅野さん

6階にはドリンクコーナーを設けており、全て無料でご利用いただけます。プリンターのご利用も無料です。

ドリンクコーナー
目黒駅前新聞

ミニマムながら必要なものは全て揃っている感じですね!

國吉さん&紅野さん

ありがとうございます。ご利用頻度に合わせていくつかプランをご用意しています。

プラン月額利用料
全日プラン15,400円
土日祝プラン5,500円
ライトプラン2,200円~
固定席プラン38,500円
全拠点プラン19,800円
各プランの詳細はこちらをご覧ください。*価格は2022年7月時点
目黒駅前新聞

國吉さん、紅野さん、ありがとうございました!

白金幼稚園のお向かい、小さな4階建てのビルにある「Inc-line Tokyo」

最後に紹介するコワーキングスペースは、白金幼稚園のお向かいの小さな4階建てのビルにあるのだとか。

このビルの名前は、M-Haus。なんと、もとは個人の方の住居だったそうです。
4階建てのビルが丸ごと住居だったなんて、す、すごい……。

築55年のこのビルを、オーナーさんの想いと共に継承して1軒丸ごとリノベーションし、「新旧をつなぐ複合ビル」として2021年に新たに生まれたのがこのM-Hausです。

コワーキングスペースは、このビルの2階部分。

10席ほどある席を自由に使うことができるのですが、Inc-line Tokyoの面白いところはこれだけではありません。

地下にある会議室と5階のWEBミーティングブース、そして屋上のテラスも自由に使うことができるのだとか。

WEBミーティングブース

なんとこのWEBミーティングブースは、もともとお風呂だったそうです。
お風呂がミーティングブースに変身するとは、リノベーションってすごい……。

屋上テラス

テラスからは白金幼稚園と自然教育園の緑が広がります。

地下会議室

地下の会議室には会議用のテーブルとイスがあるだけでなく、なんとWEB配信用の機材が一式揃っており、コワーキング会員はこの機材も自由に使えるのだとか。
このスペースに10名程度を収容するイベントを開催することもできます。
配信機材と組み合わせたら、「オンライン+オフライン」を融合したハイブリット型イベントも開催できそう!

こんな不思議なコワーキングスペース、なかなかお目にかかったことがありません。
このビルにはどんな想いが込められているのか?
このビルにあるコワーキングスペースはどんなところなのか?

M-Hausを運営するJapan asset management 株式会社(Jam)代表取締役の内山博文さんに、お話を伺いました。

Japan asset management 株式会社(Jam)代表取締役の内山博文さん
目黒駅前新聞

こちらのM-Hausは、すごく不思議な空間ですね!

内山さん

私たちは各地で空き家や空きビルのリノベーションを手掛ける仕事を行っています。ここで大切なのは、リノベーションとはただ家やビルを新しくするだけなく、その街に根づくコミュニティを作ることだと思っています。

目黒駅前新聞

コミュニティを作る!

内山さん

はい。地域に根差して街を盛り上げる活動をしていくことがバリューアップになり、課題の解決につながっていくと考えています。

目黒駅前新聞

リノベーションして古い家やビルを綺麗にするだけじゃなく、この空間を使ってコミュニティを作る、というところまでを手掛けていらっしゃるんですね!

内山さん

M-Hausにあるコワーキングスペース「Inc-line Tokyo」を運営する「Inc-line」は、この考えを共にするメンバーシップ型のリノベーションラボなんです。15社ほどがメンバーになっています。

目黒駅前新聞

なるほど! このM-Hausの中に想いを共にするコミュニティができているのですね! そうすると、この「Inc-line Tokyo」のメンバーになるには、何か資格などが要るのでしょうか?

内山さん

そうですね。ここでコミュニティを作ることに共感してくれる方、空間や街づくりに興味がある方、目黒を盛り上げることに想いを持っている方。そのような方にご利用いただきたいと思っています。

目黒駅前新聞

「目黒を盛り上げたい」が登録資格ですね!

内山さん

そうですね。私は一般社団法人リノベーション協議会の会長も務めており、リノベーションに関わる様々なプレイヤーたちとパートナーシップを結んで活動しています。
こういったコミュニティやネットワークとの連携も含めて、共に街の課題解決に挑む仲間となるのが、「Inc-line Tokyo」の最大の特徴ではないかと思っています。

目黒駅前新聞

共に挑む仲間になるコワーキングスペース! そんなコワーキングスペースは他にありませんね!

内山さん

はい。存分に活用してください。

会員区分月額利用料
フリーデスクメンバー15,000円
固定デスクメンバー50,000円
他に共益費などが必要になります。詳しくはこちらをご覧ください。
内山さん

M-Hausの3階の専用フロアがちょうど空きが出ましたので、こちらの入居者も現在募集しています。

目黒駅前新聞

おぉ! ワンフロア丸ごと借りられるのですか!?

内山さん

専用部17㎡と、共有部も利用可能です。詳しくはリンクをご覧ください。

目黒駅前新聞

内山さん、ありがとうございました!

3つのコワーキングスペースを巡って、見えてきたもの

SENQ目黒さん、BIZcomfort目黒さん、Inc-line Tokyoさんという3つのコワーキングスペースを見学し、それぞれご担当の方とお話ししてわかったことは、それぞれ三者三様の全く異なる特徴を持つコワーキングスペースが目黒に誕生した、ということです。

コワーキングスペースとして必要な設備をすべて兼ね備えたSENQ目黒さん。
ソロワークに特化したBIZcomfort目黒さん。
「仲間」としてコミュニティを共にするInc-line Tokyoさん。

見事なまでに、その特徴が分かれました。

これはきっと、人々の「働く」の形が多様化していることによるものではないかと考えます。
その多様な形を受け止められる街、目黒。

また一つ、目黒の魅力が増えたようです。

(文責:洪愛舜)

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この記事を書いた人

目黒駅前新聞の生みの親。