EASE【目黒の企業たち】目黒にメリーゴーランド、そしてニューヨークとパリの街並み…ここは一体、何!?【前編】

目黒の企業たち

FILE.01 EASE (有限会社ピーセス・株式会社ペンコミュニケーション)【前編】 「初めは『恵比寿を越える』のが怖かった」

目黒駅から徒歩2分のところに、メリーゴーランドがあるのをご存知ですか?

目黒にメリーゴーランドが……

目黒にメリーゴーランドが……

遊園地やテーマパークがあるわけではなく、目黒駅西口を出て、アトレ2の方に横断歩道を渡り、山手線の線路沿いを五反田方面に歩いたところにあるEASE(イーズ)という会社の一角に、小さなメリーゴーランドが佇んでいるのです。

 

山手線からも見えるEASEの不思議な建物。

目黒なのに、ニューヨークのようなアパートメントがあると思ったら、すぐ隣りにはパリのマンションがあって、さらに先には、なんと屋外にヨーロッパの街並みにあって……。

NY

突然ニューヨークのストリートになり、続いてパリのマンションが!

突然ニューヨークのストリートになり、続いてパリのマンションが!

一体EASEとはどんな会社なのか、

どうして目黒にあるのか、

そんなお話を、代表の福島澄夫さんにお伺いしてきました。

「EASEは、スタジオなどの撮影スペースの提供と、撮影用の小物やインテリアのレンタルを主に行っている会社です」

スタジオ!

それでこんなにお洒落な雰囲気なんですね。

いつから目黒にあるのでしょうか?

 

「ここは2007年にオープンしました。

私は32年前にカメラマンとしてスタジオを始めて、スタイリストとして活動していた伊藤(現在EASEの共同経営者の伊藤りかさん)と一緒に撮影小物のレンタル業も始めて、目黒へ来る前は渋谷にレンタルの拠点を構えていたんですが、だんだんと手狭になってきたんで、新しい場所を探すことになったんです」

 

色んな場所を探されて、目黒に決まったのでしょうか?

 

「その時はスタジオとレンタルは別々の場所にあったんだけど、できれば合体させたくて、そうすると撮影用のこだわった窓を設置したり、天井にも採光用の窓をつけたりする必要があるので、既に建っている建物だと難しくて。

新しく作ることに融通の利くところがないかと探しているときに、以前一緒に仕事した東急電鉄の方が訪ねてきてくれたんです」

 

東急さんが!

 

「この場所は山手線からも見えるので、有名レストランを誘致しようとしていたんですが、目黒駅は西口から出たら権之助坂の方に行ってしまって、五反田側に来る人は少ないからと断られてしまったらしく、『何か面白いアイディアないですか?』と我々のところに相談に見えたんです」

 

それはすごいタイミングですね!

 

「ここは横に細長い土地だから、デザイン的に、色んなビルが並び立っている景観のデザインはどうか、と提案したら東急の担当者の方もそれは面白い!となって、方々に手を尽くしてくれて、実現することになったんです」

 

更地からこの建物を建てたのですか?

 

「そうですね。東急さんと協議しながら一緒に作りました。東急さんの建物に、我々が買ってきた窓をつけたりして」

スタジオ内

EASEさんこだわりの窓たち!

EASEさんこだわりの窓たち!

そうすると、EASEさんが目黒に来たのは、「たまたま」だったんですね。

 

「実はこの業界は、青山や原宿に拠点があることが多いので、初めは『恵比寿を越える』のが怖かったんです。

我々もずっと原宿や渋谷でやっていたので、初めは『え、目黒? 遠いな……』という印象でした」

 

なんとなくわかるような気がします……。

私も恵比寿を越えると「遠いな」という印象になります。

 

「撮影は良いところがあれば海外でも撮りに行く!というのはあるんですが、撮影の小道具集めはブランドや多くの業者が青山や原宿にあって、そこを回って全部済ませたいのに、ポツンと目黒にあるEASEまで来てくれるかな、という不安も当初はありました」

 

実際にオープンされてみて、いかがですか……?

 

「私自身の不安は、ここを建てるための打ち合わせで何度も目黒を訪れるうちに、印象が大きく変わりました。

決して遠くはないし、利便性も高いし、何よりも『面白いものを作ったら街の印象が変わる』という意識が産まれてきたんです」

 

確かに、こんな場所は他では見たことありません!

 

「『街並みに見える建物』を作るというコンセプトで東急電鉄さんと一緒にEASEを作って、今までは恵比寿までしか来なかったスタイリストやカメラマン、デザイナーたちが目黒まで来るようになって、みんな『行ってみたらいい街じゃん』と言いますね」

 

まさに! 業界の流れが変わったのですね!

パリの街並みようなEASEの建物

パリの街並みようなEASEの建物

「そうかもしれません。

『面白いものが出来たら来てくれる』と確信しました。

かと言ってあまりに遠いと来てもらいづらいので、そういう意味でも目黒はギリギリの場所だったかもしれません」

 

よかった……目黒……。

福島さんご自身は、目黒でEASEを始めて、何か変わったことはありますか?

 

「これまでいろんなところに拠点を作ってきて、手狭になったら次に移ればいいか、と思ってやってきたけど、ここまで大がかりなものを作ったからには、死ぬまでここが本社だ!という意識に変わりましたね」

 

目黒に骨をうずめる!と。

 

「そうそう。今まではどこでやっていても『自分の街』という感覚はなかった。

でも目黒に来てからは、『ここに骨をうずめる』という気持ちで、地域の人とのつながりを積極的に持つようにしたり、関わり方が変わりました」

 

地元の町内会にも顔を出されていると聞きました。

 

「そうですね。

今まで我々は撮影関係の人とだけつながって一般の方から見ると『閉じられた関係』だったけど、目黒に来てから撮影業界以外の人ともつながりが出来てきました。

例えばEASE villageを作るにあたって品川区の方と協議したことをきっかけに区と一緒に『空家の再生』が話題になったり……。

撮影を通じて培ってきたものを撮影以外の様々な場所で活かせるのではないか、と、これから更に面白いことができそうです」

目黒に石畳の街が出現!?ヨーロッパの街並みを再現した「EASE village」については、後編で詳しくご紹介します

目黒に石畳の街が出現!?ヨーロッパの街並みを再現した「EASE village」については、後編で詳しくご紹介します

地域の人、撮影業界以外の人たちにもオープンになったEASEが作り出した謎の街並み・EASE villageと、そこで行われている二つのイベント……そしてEASEがこれから目指していくもの……

続きは後編で!!

<後編>EASE【目黒の企業たち】目黒に現れたヨーロッパの街並み「EASE village」でEASEが目指すものとは……

代表の福島澄夫さん。Paris Mansionのスタジオ内にて。

代表の福島澄夫さん。Paris Mansionのスタジオ内にて。

EASEホームページ

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この記事を書いた人

目黒駅前新聞の生みの親。

コメント

コメント一覧 (4件)

    • tpsski€さん、コメントありがとうございます。
      後編、意匠制作中ですので、今しばらくお待ちいただければ幸いです。
      今後とも目黒駅前新聞をどうぞよろしくお願いいたします!

    • aaaikaさん、コメントありがとうございます。
      大変お待たせしてしまい申し訳ございません!
      間もなくアップできると思います。
      今しばらく、お待ちいただければ幸いです……

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