目黒駅前新聞編集部の元に、驚くべきニュースが飛び込んできました。
それは、
「近い将来、目黒駅上空450mを大型飛行機が飛ぶことになる」
というものです。
まず、概要について見てみましょう。
なぜ?
なぜ、目黒上空を飛行機が飛ぶことになったのでしょうか。
それは、
- 羽田空港に発着する国際線を増便する必要がある
- 滑走路を新たに増やすことはできない
- 発着方法をより効率よく変更することで、便数を増やす
という経緯があるようです。
現在は、南風時、浦安方面の海側から到着し、木更津方面の海側へと出発しています。
これを、国際線の需要が集中する時間帯のみ、「都心側から到着、海側へと出発」と変更することで、国際線の便数を増やすことができるということです。
どこを通るの?
では実際にどのように変更になるのでしょうか。
次の図をご覧ください。
新しい飛行経路では、西北から東南の方向に、ピンクの経路を通って飛行機が降りていくことになります。
目黒駅付近を拡大してみると
目黒駅のほぼ上空、1,500ftの高さを飛ぶことになります。
1,500ftというと、約450mです。
「上空450m」と言われても、ピンとこないかもしれません。
参考までに、こちらの図をご覧ください。
上空450mとは、「東京タワー以上、スカイツリー以下」の高さです。
そしてなんと、高尾山よりも低いということになります。
目黒で一番高い建物となる、2017年12月に完成する「ブリリアタワーズ目黒」のノースレジデンス(40階建て)の高さが、145.31mです。
そのわずか300m上の位置に、飛行機が飛ぶことになります。
いつ飛ぶの?
24時間356日飛ぶわけではなく、
・南風が吹く夏の間
・15時~19時の間
のみ、この経路になります。
また、便数は
・1時間に13便程度
となっており、単純計算すると1日約50便前後、4分に1回程度の頻度で飛ぶことになります。
いつから?
この計画は、現時点では100%決定しているわけではありません。
国土交通省は
・2015年→プロセスの決定、住民との対話(1段階)
・2016年→住民との対話(2段階)
・2016年夏までに環境影響に配慮した方策を策定
・2016年夏~2019年→フォローアップ
を行ったうえで、2020年までに変更計画を実現させる、としています。
問題点は……
まさか、自分の住む街、自分が働く街のすぐ上を飛行機が飛ぶことになるとは考えていなかった方も多いと思います。
直接的に生活と関わってくる問題です。
中でも気になるのが、
「騒音問題」と「安全性の問題」、そして「不動産価値の下落」です。
また、東京都心の人口密集地域に飛行機が飛び交うことで、テロやハイジャックへのリスクが高まると指摘する専門家もいます。
(参考:東京の空が危ない!このままでは9.11テロの標的に―国土交通省が進める「都心上空飛行解禁」の危険性を問う)
これらの疑問の答えを知るべく、2016年1月22日に「大崎ニュー・シティ1階イベント広場」で行われた「羽田空港機能強化に関する説明会・第2フェーズ」にお伺いしました。
説明会でお聞きした内容は、この問題が持つ問題点と共に<後編>にアップさせていただきますが、「第2フェーズ」の説明会は、1月いっぱいで終了することになっています。
説明会では、気になる「騒音問題」について、実際に飛行機が上空450mを飛ぶ映像を見ながらヘッドフォンを使って「どんな聞こえ方なのか」を確認することができます。
目黒駅近郊で残された説明会は
・1月28日(木) 29日(金)30日(土)白金高輪「高輪区民センター2階展示ギャラリー」
・1月29日(金) 30日(土)31日(日)新宿「新宿駅西口広場イベントコーナー」
のみとなっています。
お時間許される方は、ぜひ直接、説明会へお伺いされてみてください。
(開催時間・場所の詳細は、コチラをご覧ください)
また、国土交通省のホームページからも、意見を送ることができます。
後編はこちら
≫目黒駅上空450mを飛行機が飛ぶ!?
羽田空港国際線増便に伴う飛行経路変更に関する問題<後編>
コメント